覚め際
さめぎわ
名詞
標準
on the verge of waking
文例 · 用例
稽古所の方で教へ子たちが水上げをよくするため、切花の芍薬の根を焼いてゐるのだと、うつら/\夢から覚め際の桂子は想ふ。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
寝苦しさのあまり、岸本が重い毛布を跳ねのけ、壁の側の寝台の上に半ば身を起して周囲を見廻した時は、まだ夢の覚め際の恐ろしかった心地が残っていた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
睡眠剤の覚め際は、縁側から足をすとんと踏み外すが如く、極めてすとん的なるものであって、金博士は鼾を途中でぴたりと停めたかと思うと、もう次の瞬間には、「さて、この大使館では朝飯にどんな御馳走を出しよるかな」 と、寝言ではない独り言をいった。
— ――金博士シリーズ・7―― 『大使館の始末機関』 青空文庫
我々が夢を記憶しているのは、ほんの覚め際の数分間に過ぎないのです。
— 第四次元の恋 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
起きて風呂入り、アドルムの眠りは快く、覚め際もいゝ。
— 昭和三十三年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
おまけに酒の酔いもさめぎわになっていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
そして一度開いた目を閉じて、美しく円味を持った両の腕を頭の上に伸ばして、寝乱れた髪をもてあそびながら、さめぎわの快い眠りにまた静かに落ちて行った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
Kが夜中に何か物音で眼がさめ、さめぎわのはっきりとしない動作でフリーダのほうを手探りしたとき、フリーダのかわりに助手の一人が自分のそばに寝ているのに気づいた。
— DAS SCHLOSS 『城』 青空文庫
作例 · 標準
覚め際、空を飛んでいる夢の断片的な記憶がよみがえった。
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彼の覚め際の、穏やかな朝の光は心地よかった。
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彼はしばしば覚め際、見ていた夢の感覚を取り戻そうと、しばらくベッドに留まることがあった。
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