回付
かいふ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
transmitting
文例 · 用例
衆議院で可決した商法施行延期法案は貴族院に回付されて、十二月二十日に同院の議に附せられ、当時我輩も加藤弘之博士等とともに延期論者中に加わったが、同院においても激論二日間にわたった末、延期説賛成者百四に対する断行説賛成者六十二で、これもまた延期派の大勝に帰してしまった。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
試みに、図書館なき町村において、巡回書庫の回付を受けたりとせよ、これを利用する者、日々多きを加え、需要は供給を圧して巡回書庫に満足せず、遂に図書館の設立を見るを常とす。
— 佐野友三郎 『巡回書庫と町村図書館と』 青空文庫
大臣はその書類の存在さえ知らないが、それでも、検討後それを破毀院へ回付するものとされている。
— LE DERNIER JOUR D'UN CONDAMNE 『死刑囚最後の日』 青空文庫
最後に、ふつう木曜日に破毀院は開廷され、多くの上告を一挙にしりぞけ、全部を大臣の手もとに返付し、大臣は検事長に返付し、検事長は死刑執行人に回付する。
— LE DERNIER JOUR D'UN CONDAMNE 『死刑囚最後の日』 青空文庫
そこで舎人は目付役の吟味を受け、さらに評定役から国老の裁断に回付された。
— 第四部 『樅ノ木は残った』 青空文庫
これは何も何方に近いから良いとか悪いとかいふのではなくて、尠くとも一般からは却て短歌より発展して出来たものとされてゐる新短歌が却てその精神に於て俳句に近いといふことを注意してみたかつたまでである。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
Bはまたそれを感ずるから、「君等の考へてることは違ふ」とかなんとかいふ、とまれ形勢は悪くなるから、それ聴く方は漸く面倒臭がりだすから、尚も云はうとすれば声は次第に金切声になるとか、怒りつぽくなるとする。
— 中原中也 『心理的と個性的』 青空文庫
鈴木校長が檢事局につれて行かれて、そのつぎに來たのは、戸澤とかいふひとであつた。
— 太宰治 『校長三代』 青空文庫