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癈物

癈物
名詞
1
標準
文例 · 用例
食慾さえ癈物に結びつけないと君は嗜慾を起して来ない人間なのだね」と言いました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
「そら/\その灰臭いにおいを喜ぶというのがやっぱり癈物趣味さ」 寺で六時の太鼓が鳴り出しました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
フト肖像畫の綾さんの姿が眼前にちらついた……何んだか癈物でも購ツて來たやうに思はれてならぬ。
三島霜川 昔の女 青空文庫
あんたがそんな女だっていう事をね……だけど、どうせ忠告したって同じ事だと思ったから黙っていたんだ」「……………」「……ね……あんたは、まだ、そんな事をするくらいだから、生き甲斐のある人間に違いないだろう……しかし僕や叔父はもう人間の癈物だからね。
夢野久作 鉄鎚 青空文庫
伯父さんはいくらでも理窟のつけられる身分だし、僕ときたひには、どんな理窟をつけられても抗弁の余地はない癈物なんだもの。
坂口安吾 竹藪の家 青空文庫