加禄
かろく
名詞
標準
increase in a samurai's stipend
文例 · 用例
十八万石程から一足飛に四十二万石の大封を賜わったのだから、たとい大役を引受けさせられたとは云え、奥州出羽の押えという名誉を背負い、目覚ましい加禄を得たので、家臣連の悦んだろうことは察するに余りある。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
状に「丁卯加禄卅石、十年癸酉進徒士将領(歩行頭)之列、職禄百二十石、并旧禄為三百石」と云つてある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
頼氏では此年春水が陞等加禄の喜に遇つたが、冬より「水飲病」を得て、終身|全愈するに至らなかつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
行乞は身心晴朗でなければならない、足もかろく気もかろくなければならない、そしておちつきがなければならない、すなほさがなければならない。
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
大田への道は山にそうてまがり水にそうてまがる、分け入る気分があつてよい、心もかろく身もかろく歩いた。
— 大田 『行乞記』 青空文庫
それがね、その紫水晶の大粒な珠が、夕風にゆれたり、私が首を動かす毎に、ころころと両方の耳の下をかろくかはゆくうちますのよ。
— 岡本かの子 『一平氏に』 青空文庫
赤き日はアカシヤのわか葉にけぶり、※肉の黄なる花ちらちらと噎ぶとき怖々と投げいだし、眠りたる霊の人間の五官にもわきがたきいと深きかなしみ……そのゆめはこころもち汗ばみて傷つきし銀毛の耳に痛き花粉は沁み、やるせなき肉体の憂欝に柔かにかろく魘さるれど、汝が母を犯したる霊の不倫をば知るよしもなし。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
五時過ぎて暮ちかき夏の日は血に染みし呼鈴の声のごとくふりそそぎ、嫋やかなる風は蜜蜂の褐色に、蜜蜂のつぶやきはかろく花粉を落す。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
作例 · 標準
主君への長年の忠勤が認められ、さらに百石の加禄を賜るという栄誉に浴した。
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「これでようやく家族に楽をさせてやれる」父は加禄の知らせを受け、仏壇の前で深く頭を下げた。
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戦功を挙げた武士たちに対し、恩賞として領地の加増や加禄が行われ、軍の士気は一層高まった。
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