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頭衆

かしらしゅう
名詞
1
標準
文例 · 用例
そしてお客の取れぬ時は、船頭衆の胸に響いて、女が恋しゅうなる禁厭じゃ、お茶挽いた罰、と云って、船から海へ、びしゃびしゃと追下ろして、汐の干た巌へ上げて、巌の裂目へ俯向けに口をつけさして、(こいし、こいし。
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
ある晩も、やっぱり蒼い灯の船に買われて、その船頭衆の言う事を肯かなかったので、こっちの船へ突返されると、艫の処に行火を跨いで、どぶろくを飲んでいた、私を送りの若い衆がな、玉代だけ損をしやはれ、此方衆の見る前で、この女を、海士にして慰もうと、月の良い晩でした。
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
別に船頭衆が大晦日の船出をしねえというような極ったんじゃアありません。
泉鏡花 註文帳 青空文庫
頼むは少き船頭衆とて、さみしく手をはなち給ひしが、早や其の姿へだたりて、殘の杜若裳に白く、蘆のそよぎ羅の胸に通ふと、星の影に見るまゝに、兒は池のたゞ中に、母を呼びて、わツと泣きぬ。
泉鏡太郎 婦人十一題 青空文庫
朝は元気な船頭衆も夕日が転がりや空矢声。
北原白秋 畑の祭 青空文庫
家出をしたとて、まさかに死にもいたすまいと、捜しにも行かずにほっておきましたら、その晩ひょっくりと船頭衆のようなおかたが、どこからかお使いにみえましてな、この紙包みをお嬢さんから頼まれましたと申しますので、なにげなくあけてみましたら、だんながお持ちのその髪の毛なんでござりますよ。
京人形大尽 右門捕物帖 青空文庫
私はまた五島平土の船頭衆から長崎や島原の歌も聞いた。
北原白秋 思ひ出 抒情小曲集 青空文庫
さうしてこの家の舊い習慣として、その前後に催さるる入船出船の酒宴には長崎の紅い三尺手拭を鉢卷にして、琉球節を唄ふ放恣にして素朴な船頭衆のなかに、柳河のしをらしい藝妓や舞子が頑くななな主人の心まで浮々するやうに三味線を彈き、太皷を敲いた。
北原白秋 思ひ出 抒情小曲集 青空文庫