応明
おうめい
名詞
標準
文例 · 用例
よしんばそういう事実があるとしても、それは君の境遇から来た過失で、君の意志ではあるまいから深く咎めるには当たらないのだが、しかし事実は一応明らかにして、取るべき処置を講じなければならないんだ。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
けれども自分の考えだけは一応明かにして置きたいと思いましたので、別紙のようなものを昨晩書きました。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
林房雄と自身とのけじめは一応明らかにしているようでありながら、本質的には同志林に追随している。
— ――決議によせて―― 『前進のために』 青空文庫
今度だつてワシリが犯罪人でないといふ事は、一応明瞭に証拠立てる事が出来るやうにしてある。
— コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 『樺太脱獄記』 青空文庫
元治慶応明治の初年から十五、六年までの間です。
— 淡島寒月 『江戸か東京か』 青空文庫
だがこの研究様式(叙述方法から区別された限りの研究方法)は、一応明らかなように見えて実は殆んど全くその実質を把握されていないものではないかと考えられる。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
「イヤ、そういう感情の問題はともかくとして、我々としても一応明智さんの論理を承わらなければなりません。
— 江戸川乱歩 『悪魔の紋章』 青空文庫
その陰謀の種が日本の土に播かれたのは、安政の終りから慶応明治にかけての七八年の間であったと推定される。
— 江戸川乱歩 『偉大なる夢』 青空文庫