背中を流す
せなかをながす
表現動詞-五段-サ行
標準
to rinse one's back
文例 · 用例
当番卒が背中を流すけはいがする。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
山家の者には肖合わぬ、都にも希な器量はいうに及ばぬが弱々しそうな風采じゃ、背中を流す中にもはッはッと内証で呼吸がはずむから、もう断ろう断ろうと思いながら、例の恍惚で、気はつきながら洗わした。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
物を貰いに参りました序に、あの娘の背中を流す女中衆さんから聞き出したことで……私は、いつも其家此家の女たちの文使いをして遣りまするで、蔵元屋の女中さんも、詳しゅう話いて聞かせました上に、どうぞ御嬢様をば良い処へ世話して下さいと言うていつもオヒネリを十文ぐらいくれます。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
ゆき子は勝手に躯を洗ひ、芸者のやうに、男の背中を流すと云ふ心づかひはしなかつた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
マキャベリの如きものは女将軍の背中を流す三助にも当らない。
— 宝塚女子占領軍――阪神の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
ただの女兵隊の背中を流す光栄を許されうるかどうかすらも分らない。
— 宝塚女子占領軍――阪神の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
左手の不自由な妻の背中を流すためである。
— 外村繁 『日を愛しむ』 青空文庫
いつも横町のおかめ湯で、先生の背中を流すのは、このおれ様だってことを知らねえのか。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
作例 · 標準
銭湯で、見知らぬお年寄りに「悪いけど背中を流してくれんか」と頼まれた。
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久しぶりに実家に帰り、年老いた父の背中を流しながら近況を報告した。
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温泉旅館の洗い場で、息子が私の背中を流してくれる成長ぶりに涙が出そうになった。
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