揺すり
ゆすり
名詞
標準
文例 · 用例
波田が、ボーイ長を揺すり上げるのは、二十歩から十歩になり、今では一歩ごとに揺すり上げるようになった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
たとえばマレーフスキイが、まるで狐みたいに狡そうに肩を揺すりながら、彼女のそばへ寄って行って、彼女の掛けている椅子の背に、伊達な格好をしてもたれかかり、さも得意げな、追従たらたらの薄笑いを浮べながら、彼女の耳に何かささやきだす。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
」 庸三はいきなり恐ろしい剣幕で、葉子の肩を両手で掴んで劇しく揺すり、壁ぎわへ小突きまわすようにした。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
浅井は、四〇一号のアルミサッシュの窓枠に両手をかけて、上下に揺すりはじめた。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
「でもさ、ビートルズも、エライときに日本にきちゃったね」 柾生がベンチの上で、かかえこんだ膝を揺すりながらいう。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
そして彼女は工場まで、背中の子供を揺すり上げ揺すり上げほとんど駆けつづけたのだった。
— 佐左木俊郎 『猟奇の街』 青空文庫
なあんだ、越後にだつてあるぢやないか、お爺さんやお婆さんが揺籠を揺すりながら、乳母車を押しながらうたふのと同じぢやないか。
— 新美南吉 『良寛物語 手毬と鉢の子』 青空文庫
そして、そのおどろと鳴り轟く響が、陰惨な死の室の空気を揺すりはじめたのである。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫