不可得
ふかとく
名詞
標準
the unobtainable (that which cannot be known)
文例 · 用例
金剛経にある過去|心は不可得なりといふ意義にも通ずるかも知れない。
— 夏目漱石 『点頭録』 青空文庫
シヨウスキーやレーマンが否宥克立幾何學を唱ふるも、唱へ得て畢竟不可得なるにあらずやである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
欧陽修のある大官のことを記した文章の中に『願為尋常無間之人又不可得』と書いてあるのを覚えてゐるが、実際伊藤公や桂公は、豪い人になつたことを、悔いてゐたかも知れないのである。
— 田山録弥 『生滅の心理』 青空文庫
從郡至倭より旁國遠絶、不可得詳に至る一節。
— 内藤湖南 『卑彌呼考』 青空文庫
人生の外に出で、人生を望み見て、人生を思議する時、人生は遂に不可得なり。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
即今如是如是、自己を求めて不可得、因縁無我、空寂。
— 種田山頭火 『一草庵日記』 青空文庫
心といっても主観的意識をいうのでなく、内亦不可得であり、無といっても、有に対する相対的無をいうのではない。
— 西田幾多郎 『絶対矛盾的自己同一』 青空文庫
朝湯――殊に温泉――は何ともいへない心持だ、湯壺にぢとしてゐる時は無何有郷の遊び人だ、不可得、無所得、ぼうばくとしてナムカラタンノウトラヤヤ……。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
作例 · 標準
過去に戻って過ちを消し去るなど、人間にとっては到底不可得な望みだ。
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悟りの境地は、凡人が一朝一夕の修行で辿り着けるような不可得なものではない。
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その幻の秘宝は、多くの冒険家が追い求めたが結局は不可得のまま歴史に埋もれた。
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