領巾
ひれ
名詞
標準
文例 · 用例
領巾をば幅廣き襞に摺みたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
緑髪肩に波うち、容顔の清しさ、胸に薔薇色の薄ぎぬはふり、情界の熱き波瀾に黒瞳にほひかがやき、領巾ふるや、夢の足なみ軽らかに現なきさま。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
われは、また花※のまぼろしに白き領巾ふる。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
桔梗短くさき浸る、汀に寄らす天少女、玉松が枝に領巾解き掛け、湖水に、糸をさらし練る。
— 長塚節 『長塚節歌集 中』 青空文庫
一月十九日 曇、行程二里、唐津市、梅屋(三〇・中)午前中は浜崎町行乞、午後は虹の松原を散歩した、領巾振山は見たゞけで沢山らしかつた、情熱の彼女を想ふ。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
『古事記』にも、須佐之男命の女|須勢理毘売が、大国主命に蛇の領巾を授けて、蛇室中の蛇を制せしめたとあれば、上古本邦で女がかかる術を心得いたらしい。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
庵の後の方へ私達を連れて行つて、そこから領巾振山を指して見せるのは息子さんの方だ。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
醫光寺境内の山の上から望んで來た領巾振山はその橋のほとりからも見えた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫