積み
つみ
名詞
標準
文例 · 用例
商人よふたたび椰子の葉の茂る港にかへり君のあたらしい綿と瑪瑙を積みかへせ亞細亞のふしぎなる港々にさまよひ來り青空高くひるがへる商業の旗の上にああかのさびしげなる幽靈船のうかぶをみる。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
まづしき展望まづしき田舍に行きしがかわける馬秣を積みたり雜草の道に生えて道に蠅のむらがりくるしき埃のにほひを感ず。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
われここを渡りて荒寥たる情緒の過ぐるを知れり往くものは荷物を積み車に馬を曳きたりあわただしき自轉車かなわれこの長き橋を渡るときに薄暮の飢ゑたる感情は苦しくせり。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
往くものは荷物を積みて馬を曳きこのすべて寒き日の 平野の空は暮れんとす。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
こはれた幌馬車が列をつくつてむやみやたらに圓錐形の混雜がやつてくるではないか家臺は家臺の上に積み重なつてなんといふ人畜のきたなく混雜する往來だらう。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
むやみにごてごてと屋根を張り出し道路いちめん 積み重なつたガタ馬車なり。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
亭主は驛の構内に働らいてゐて、眞黒の石炭がらを積みあげてゐる。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
亭主は駅の構内で働らいてゐて、真黒の石炭がらを積みあげてゐる。
— 萩原朔太郎 『散文詩集『田舎の時計 他十二篇』』 青空文庫