井筒
いづつ
名詞頻度ランク #35143 · 青空 80 例
標準
well curb
文例 · 用例
北の屋蔭の苔むしたる井筒に、新調の洋服涼しげなる若人二人、巴里形の麥藁帽子見よげにかぶりて、細き櫻のステツキを手すさびに振り上げ、花もまだきなる紫陽花の葉を叩きつ、あやめを隔ててこなた、うちまもり給へるなりけり。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
往来傍には又岸に臨んで、果しなく組違えた材木が並べてあるが、二十三十ずつ、四ツ目|形に、井筒形に、規律正しく、一定した距離を置いて、何処までも続いて居る、四ツ目の間を、井筒の彼方を、見え隠れに、ちらほら人が通るが、皆黙って歩行いて居るので。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
往來傍には又岸に臨むで、果しなく組違へた材木が並べてあるが、二十三十づゝ、四ツ目形に、井筒形に、規律正しく、一定した距離を置いて、何處までも續いて居る、四ツ目の間を、井筒の彼方を、見え隱れに、ちらほら人が通るが、皆默つて歩行いて居るので。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
ああ、それがため足場を取っては、取替えては、手を伸ばす、が爪立っても、青い巾を巻いた、その振分髪、まろが丈は……筒井筒その半にも届くまい。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
大きい百日紅の下にある石の井筒には、一面に湿っぽい苔がむしていた。
— 十五夜御用心 『半七捕物帳』 青空文庫
主人は京都の浄雪の門から出た昔気質の職人肌、頑固の看板と人から笑はれてゐた丁髷を切りもやらぬ心掛が自然その技の上にあらはれて、豪放無類の作りが名を得て、関東関西の取引の元締たる久宝寺町の井筒屋、浪花橋の釘吉、松喜、金弥などと云ふ名高い問屋筋の信用も厚く、註文引きも切らずと云つた状態であつた。
— 幸田露伴 『名工出世譚』 青空文庫
英吉は、ここぞ、と土俵に仕切った形で、片手に花の茎を引掴み、片手で髯を捻りながら、目をぎろぎろと……ただ冴えない光で、「だろう、君、筒井筒振分髪と云うんだろう。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
女中も居るが、母様の躾が可いから、もう十一二の時分から膚についたものだけは、人手には掛けさせないので、ここへは馴染で、水心があって、つい去年あたりまで、土用中は、遠慮なしにからからと汲み上げて、釣瓶へ唇を押附けるので、井筒の紅梅は葉になっても、時々|花片が浮ぶのであった。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
古びた井戸の井筒には、苔が生していた。
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子供たちは井筒に腰掛けて、楽しそうに話していた。
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井筒から汲み上げた水は、冷たくて美味しかった。
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標準
family crest design based on a square wooden well curb
作例 · 標準
彼の家の家紋は、井筒を模した由緒あるものだ。
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井筒の家紋が入った提灯が、祭りの夜を照らしていた。
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着物の袖に小さく井筒の紋様が刺繍されていた。
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