残者
ざんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
私が山王山を知つてから、いづれも生活の敗残者であらう、この森の中で、首縊りが二人ばかりあつた、人目を避けるに、都合がいゝとは言ひながら、不思議なことに、死ぬ人は原始的に安息な自然を選ぶ、川や海に身を投げる人と森の中で縊る人と。
— 小島烏水 『亡びゆく森』 青空文庫
人生の気の毒な敗残者みたいな感じの先生さえ居るようだ。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
ここは、敗残者の来るところではないかと思った。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
人生の敗残者なんて感じはない。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
国民学校の先生になるという事はもう、世の中の廃残者、失敗者、落伍者、変人、無能力者、そんなものでしか無い証拠だという事になっているんだ。
— ―――一幕三場 『春の枯葉』 青空文庫
鬮は遂に残者に落ちた。
— 国木田独歩 『富岡先生』 青空文庫
自分はただ一人の旧世界の敗残者として新世界のただ中にほうりだされたような気がしたのである。
— 寺田寅彦 『野球時代』 青空文庫
ただ少数な江戸っ子の敗残者がわざわざ竹仙の染め物や伊勢由のはき物を求めることにはかない誇りを感ずるだけであろう。
— 寺田寅彦 『銀座アルプス』 青空文庫