葉武者
はむしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
もし果たしてそうであるならば、猪早太ほどにもない雑兵葉武者のわれわれ風情が、遠慮なしに頭からざぶざぶ浴びるなどは、遠つ昔の上臈の手前、いささか恐れ多き次第だとも思った。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
もし果してそうならば、猪早太ほどにもない雑兵葉武者のわれわれ風情が、遠慮なしに頭からざぶざぶ浴びるなどは、遠つ昔の上臈の手前、いささか恐れ多き次第だとも思った。
— 岡本綺堂 『秋の修善寺』 青空文庫
私のような無法な大酒家でも、三十四、五歳のときトウ/\酒慾を征伐して勝利を得たから、況して今の大酒家と云ても私より以上の者は先ず少ない、高の知れた酒客の葉武者だ、そろ/\遣れば節酒も禁酒も屹と出来ましょう。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
「凌雲閣登壇人(未来の天狗木葉武者)ってのがあるわ。
— 長谷川時雨 『田沢稲船』 青空文庫
処が具足をとれば何でもないたゞの人よりは余程よはい木つ葉武者なのです。
— 伊藤野枝 『妾の会つた男の人人』 青空文庫
まこと、わたくしもこれよりさしていくところは、富士の裾野」「忍剣どのも加わるとあれば、千兵にまさる今日の味方、穴山一族の木ッ葉武者どもが、たとえ、幾百|幾千|騎あろうとも、おそるるところはござりませぬ」「きょうこそ、若君のおすがたを拝しうるは必定です」「おお、さらば一刻もはやく!
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
木ッ葉武者どもは、拙者がたしかに引きうけもうしたぞ」 黒鹿毛の蹄をあげて、無二|無三にかけちらしながら、はやくも鞍上の高きところより、右に左に、戒刀をふるって血煙をあげる。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
なかでも忍剣は、疲れたさまもなく、なお、綽々たる余裕を禅杖に見せながら、「木ッ葉武者はどうでもよいが、当の敵たる穴山入道を討ちもらしたのは、かえすがえすもざんねんであった。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫