血糊
ちのり
名詞
標準
clotted blood
文例 · 用例
血糊でへばりついたシャツを鋏で切った。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
それは処々に灰色の薄汚れの付いた、夜具か何かを包む風呂敷らしかったが、その中央の折目に近い処に付いている真黒い血の塊の痕跡と、一目でわかる片隅の刃の血糊を拭いた痕跡と、処々に粘り付いている長い髪毛を見まわすと、今一度赤い唇をペロリと出して、大切そうに折り畳んで、懐中の奥に仕舞い込んだ。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
彼れの妻の胃袋の中に凝固した血糊を見出した瞬間から、彼れはこれまでの生活の空虚さをしつかりと感じてしまつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
ただ新一は彼の怪しい獣を逃がしたのが残念でならないので、短刀を抜いて怪しい血糊を見たり、吉から聞いた銀山の鼠取のことを考えてみたりした。
— 田中貢太郎 『狐の手帳』 青空文庫
蔦代の死体の胸には喜平の胸の傷口の血糊がべっとりとつき、蔦代の手の短刀が喜平の咽喉部に触れた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
」 紀久子は低声で叫んでベッドの上からぱっと床の上に飛び下りたが、その瞬間に、短刀から飛んだ血糊は紀久子の寝巻の肩へ、牡丹の花の模様のように広がった。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
同時に、血糊は夜具の上にも赤黒い模様を描いた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
紀久子は言われるままに、血糊を踏みつけて鮮やかな足跡を印しながら、次の部屋の戸口のほうへ逃げていった。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
作例 · 標準
殺人現場には、壁に飛び散ったおびただしい血糊が残されていた。
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古い時代劇のセットには、リアルな血糊が使われていた。
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「うわっ、血糊だらけだ!」と彼は驚いて声を上げた。
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