鴻臚
こうろ
名詞
標準
文例 · 用例
帝はそれをお聞きになったが、宮中へお呼びになることは亭子院のお誡めがあっておできにならず、だれにも秘密にして皇子のお世話役のようになっている右大弁の子のように思わせて、皇子を外人の旅宿する鴻臚館へおやりになった。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
光の君という名は前に鴻臚館へ来た高麗人が、源氏の美貌と天才をほめてつけた名だとそのころ言われたそうである。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
往昔、朝廷では玄蕃の官を置き、鴻臚館を建てて、遠い人を迎えたためしもある。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
使人鴻臚寺の掌客裴世清至りて、久しき憶方に解けぬ。
— 国枝史郎 『日本上古の硬外交』 青空文庫
普通ならば皇城内の鴻臚寺の客館にでも就く筈であるのを、この時支那政府の都合で、我が一行は皇城外の宣陽坊の公館に安置されたものと見える。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
それで譯語、史、等は支那の外交を司る鴻臚寺などの官吏と諜し合はせて、うまく上表を作り、それを支那の天子に上りてその自尊心を滿足させ、思ふ儘に日本朝廷の使命を果たして歸るので、之が當時の使者及び譯官の祕訣であつたに相違ない。
— 内藤湖南 『聖徳太子』 青空文庫
隋の煬帝我が国書を見て悦ばず、鴻臚卿に命じて曰く、「蛮夷の書礼なきものあらば、復以て聞する勿れ」とある。
— 喜田貞吉 『国号の由来』 青空文庫
帝覽之不悦、謂鴻臚卿曰、蠻夷書有無禮者、勿復以聞。
— 魏徴 『隋書倭國傳』 青空文庫