目引き
めひき
名詞
標準
文例 · 用例
こちらの名まえをあかさずに届けなよ」 言いおくと、右門と知って目引きそで引きしながら、いっせいにどよめきたったお客たちの視線をのがれるようにして表へ出ていきました。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
「いらっしゃい」と一人の女中が云って、僕等を見て、今一人の女中と目引き袖引き笑っている。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
生徒の方でも目引き袖引きして此の名も知らぬ若い教師を眺めた。
— 石川啄木 『道』 青空文庫
真白な肉附きの好い肌が役者のように美くしかったので、近所の若い女が目引き袖引き垣根から隙見したそうだ。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
マア何と云うネエ、……」と目引き袖ひきするのもあるのを上からのぞく御月さま、「ても笑止な」と思うで有ろう。
— 宮本百合子 『錦木』 青空文庫
それを、目引き袖引きする、無知な年とった女どもにかこまれている彼女の境遇に同情を持った。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
」「電車の中で余所の奥さん方が目引き袖引きしているじゃありませんか?
— 佐々木邦 『嫁取婿取』 青空文庫
目引き袖引き、覗き見していた近所のほうが、かえって、罪を犯したみたいにしいんとしていた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫