其れと無く
それとなく
副詞頻度ランク #30548 · 青空 0 例
標準
indirectly
文例 · 用例
然しかうして今私は峠の途中に蹲んでゐて、まことにしみじみとした気持だし、それとなく此の世の、何といはうか哀愁が思ひ遣られもするのだ。
— 中原中也 『深夜の峠にて』 青空文庫
私はいぶかしく思いながらその後姿をそれとなく見送り縁台に腰をおろすと、馬場はにやにやうす笑いして言いだした。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
明日は別の事を訓辞して、それとなく今日のを和げようと考へた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
鸚鵡の一件で木村は初めてにがにがしい事情を知って、私に、それとなく、言葉少なに転宿をすすめ、私も同意して、二人で他の下宿に移りました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
自分は先づ押ずしなるものを一つ摘んで見たが酢が利き過ぎてとても喰へぬのでお止めにして更に辨當の一|隅に箸を着けて見たがポロ/\飯で病人に大毒と悟り、これも御免を被り、元來小食の自分、別に苦にもならず總てを義母にお任して茶ばかり飮んで内心一の悔を懷きながら老人夫婦をそれとなく觀察して居た。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
「だが、その御守殿風の女とかいうのが、いずれ一日二日のうちにまた出直して来るだろうから、ともかくも俺が行って、それとなく様子を見てあげよう。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
殊に夜更けを待って秘密の祈祷をつづけるというのも少しおかしいと、一の番頭の重兵衛が、それとなくお豊に注意したが、かの行者を固く信用しているお豊は絶対に耳を藉さなかった。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
「わっしもそこが大切だと思って近所の者によく訊いてみたり、お由という女中が外へ出るところを捉まえて、それとなく探りを入れて見たんですが、まったく誰も出這入りをするらしい様子がないんです」「夜になって祈祷をたのむ奴が幾人ぐらい来る」「それがこの一と月ほどは一人も来ねえそうです。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
彼はそれとなく彼女に好意を伝えた。
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上司はそれとなく私の意見を否定した。
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それとなく彼の状況を探ってみた。
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