甘々
あまあま
形容動詞
標準
sweet
文例 · 用例
だから、俺みたいに常にこの惡癖に耽るものは、大甘々の自惚やの見本なのだらう。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
)、凡そ、この小屋に不調和な近代風の洋装をした断髪の婦人が、女だてらにあぐらに似た坐り方で、この人だけはウヰスキイのポケツト壜を前にして栓のグラスを傾けてゐるのであつたが、稍ともすると、凝つと私の方を向いて、此方の思ひなしのせゐか、なんとも甘々しい視線でいつまでも私を眺めるのであつた。
— 牧野信一 『心象風景』 青空文庫
どこでもいいその娘に似たらしい所のある少女を見ると、内田は日ごろの自分を忘れたように甘々しい顔つきをした。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
始めの中はわざと負けて見せる博徒の手段に甘々と乗せられて、勢い込んだのが失敗の基で、深入りするほど損をしたが、損をするほど深入りしないではいられなかった。
— 有島武郎 『カインの末裔』 青空文庫
夜更しては読み耽る小説のおもしろさや芝居の雰囲気が、逆はうとすればするほど頭から離れず、千枝子のきれぎれの言葉やら姿が、小説や舞台の人物のやうに間断もなく私の脳裡に甘々しく揺曳するのでした。
— 牧野信一 『早春のひところ』 青空文庫
思はぬ話題から、思はぬ結果を拾つた有様に、私はすつかり甘々しく魂を蕩かせてしまつた。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
世は青年の夢の如くに甘々と廻転してくれぬから、此奴裏切り者であると土牢の中にこめられる。
— 坂口安吾 『黒田如水』 青空文庫
明朝鐘を合図に 怪しい幽霊を映し出す機械――すなわち今日の幻灯をもって守衛どもを驚かせ、甘々部屋から誘惑し、鳳凰の間まで連れて来るや活をもって息吹き返させ、さらにオースチン師の催眠術をもって睡眠に入れられた白虎太郎は今や昏々と眠っている。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日甘々について考えている。
甘々という言葉は日本語で重要だ。
彼は甘々の意味を理解している。
この文には甘々が含まれている。