茶入れ
ちゃいれ
名詞
標準
文例 · 用例
「茶入れやお茶碗なんか、家にはずいぶんよいものもあったけれど、下の戸袋のなかへしまいこんでおいたものは、いつの間にかお客がみんな持っていってしもうて……」お絹はそんな話をしながら、「軸ものも何やら知らんけれど、いいものだそうだ。
— 徳田秋声 『挿話』 青空文庫
黒釉薬の茶わんは黒塗りの茶入れとともに用いてはならぬ。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫
「はい」「陽ちゃんがいらしたから紅茶入れて頂戴」「はい」「ああでしょ?
— 宮本百合子 『明るい海浜』 青空文庫
島根にいた頃、出入りの大工で茶人がいて、これへ茶入れとくと湿けることがないと云ってくれたんで、おら大事にしていたに無いごんだ」「御隠居様、あれは古田さんにお売りなさったんじゃありませんか」 祖母は意外に、口を尖らし、「俺がかあ?
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
また、あまり彼女を惜みすぎて、名物茶入れのように箱に入れて、あんまり人目に触れさせないのを、もっとも高貴であると考えるものも出来てきた。
— 長谷川時雨 『朱絃舎浜子』 青空文庫
(昭和九年)黄瀬戸の茶入れ 黄瀬戸の茶入れ――これは滅多にあるものではない。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫
茶入れが盛んに作られた時代の好みが、黄瀬戸釉を茶入れに掛けることをふさわしからずとしたか否か不明だが、とにかく黄瀬戸の茶入れはざらにある存在ではない。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫
だがこの茶入れはともかく作行もくだけて、そのいたくこなれたところが人を惹きつけている。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫