葡萄棚
ぶどうだな
名詞
標準
grapevine trellis
文例 · 用例
葡萄棚もあり、枝折戸もあり、何よりも値が安く、六圓五十錢なので、それが嬉しかつた。
— 太宰治 『當選の日』 青空文庫
社前の茶店に葡萄棚がある。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
しかも耳を澄ませば遠きかなたの林をわたる風の音す、はたして風声か」同十四日――「今朝大雪、葡萄棚堕ちぬ。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
けれどもだ、縁の先には大きな葡萄棚があって、来年新芽を吹きだしたら、俺は王侯の気持になれそうだ。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
母屋の廂から葉の厚い葡萄棚を冠った通路を一筋隔てて、自然木に彫刻をした柱などで凝った風に建てられた湯殿は、先代からの遺物として、かなり古めかしいものであった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
たゞ葡萄棚だけが繁りに繁ツて、小さな薄暗い家を奥深く見せてゐた。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
葡萄棚は畑の東南の隅にあつて、十坪ぐらゐの大きさにひろがつてゐた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
裏手は極疎らな垣根で小川に接して居る許りであるが、そこには欅、樫、櫻、無花果などの樹がこんもりと繁つて居り、低い葡萄棚の下が鷄の小屋になつて、始終鷄の聲がしてゐる。
— 木下杢太郎 『少年の死』 青空文庫