好日
こうじつ
名詞
標準
文例 · 用例
(三)無事之好日 その新聞をふところに入れて、家へかへつた。
— 太宰治 『當選の日』 青空文庫
当時普通に禅でいうところの虚空的な心の自由が得られて、日々これ好日の生涯を経るという程度の幸福なら、格別欲しくもなかった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
わが昔の知人の僅に生き殘れるは、西班牙磴の下なるペツポのをぢのみにて、その「ボン、ジヨオルノ」(好日)の語は猶久しく行人の耳に響くなるべし。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
)を読ましてくれたから、やっぱり高くはなかった、明日は明日の風が吹こう、今日は今日の風に任せる、……好日好事だった、ありがたしありがたし。
— 種田山頭火 『四国遍路日記』 青空文庫
日々好日に違ひないが、今日はたしかに好日だつた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
……四月十四日 雨となるらしい曇り、行程三里、生きの松原、その松原のほとりの宿に泊る綿屋( ・ )行乞途上、わからずやが多かつたけれど、今日もやつぱり好日。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
今日の道はよかつた、いや、うつくしかつた、げんげ、たんぽゝ、きんぽうげ、赤いの白いの黄ろいの、百花咲きみだれて、花園を逍遙するやうな気分だつた、山もよく水もよかつた、めつたにない好日だつた(それもこれもみんな緑平老のおかげだ)、朝靄がはれてゆくといつしよに歯のいたみもとれてきた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
雨がふつても風がふいても、けふも好日だつた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫