知る辺
しるべ
名詞
標準
acquaintance
文例 · 用例
好き嫁をとて、心当りの娘に目星をつけてみたり、知る辺の人々には頼みかけたりした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
すると初めて、疑いを解いたらしく、「左様であったか」「不愍な事をしたのう」 と、食物もたべ、湯も口にして、なおいろいろな事を訊ねた上、わしの人間を見届けて安心したものか、「実は、われら両名は、斎藤山城守様に随身の者だったが、義龍との一戦に敗れ、これより越前の穴馬まで、知る辺を頼って落ちてゆくところ。
— 吉川英治 『茶漬三略』 青空文庫
乳母は彼女がだん/\落ち着きを取り返して泣き止んで来る様子を見定めて、都へ上れば身を隠すのに都合のよい知る辺がないでもないから、お父さまの御安否が分るまでは、どんなにしてゞも生きながらえている方がよいと云うのであった。
— 第二盲目物語 『聞書抄』 青空文庫
たゞ隼人正よりも仕合わせなことには、乳母はあの後見の男のような不実な者ではなかったと見えて、或る町人の知る辺の家へ安全に連れ込んでくれたのであった。
— 第二盲目物語 『聞書抄』 青空文庫
当時経済界の大変動から、彼女の父は弥縫の出来ない多額の借財を残し、商売をたたんで、殆ど夜逃げ同然に、彦根在の一寸した知る辺をたよって、身を隠さねばならぬ羽目となった。
— 江戸川乱歩 『陰獣』 青空文庫
いわんや、同じ国土に生れ、同じ日のもとに、知る辺となり、友となり、親となり、子となり、また、夫婦となるということは、よくよくふかい宿命です。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
これを郷里の知る辺へでも届けてくれといいたかったに違いない」 又八は、死んだ佐々木小次郎のために、口のうちで、念仏をとなえた。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
「な、なにを仰っしゃる、あんな盗ッ人娘に知る辺はない。
— 風の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
作例 · 標準
遠い故郷を離れ、この地で頼れる知る辺は彼しかいなかった。
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昔の知る辺と偶然再会し、話に花が咲いた。
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旅先で困っていたら、地元の知る辺が助けてくれた。
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