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薄れ行く

うすれゆく
動詞-五段-行く動詞-自動詞
1
標準
to fade
文例 · 用例
九月 宵々の稻妻は、火の雲の薄れ行く餘波にや、初汐の渡るなる、海の音は、夏の車の歸る波の、鼓の冴に秋は來て、松蟲鈴蟲の容も影も、刈萱に萩に歌を描く。
泉鏡太郎 五月より 青空文庫
局が、其の時、はつと袖屏風して、間を遮ると斉しく、御簾中の姿は、すつと背後向に成つた――丈なす黒髪が、緋の裳に揺いだが、幽に、雪よりも白き御横顔の気高さが、振向かれたと思ふと、月影に虹の影の薄れ行く趣に、廊下を衝と引返さる。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
だが我と我が舌が暴走するに反比例して薄れ行く意識の中でウイルス男が考えていたのは、九〇年代においてパーソナルコンピューターに出会うだろう膨大な数のユーザーの運命だった。
富田倫生 青空のリスタート 青空文庫
彼は薄れ行く意識の中に、もう足の先が、ジクジクと腐りはじめたような気がしてきた……。
蘭郁二郎 魔像 青空文庫
そうして薄れ行く意識の中に、原の毒々しい言葉を聞いた。
蘭郁二郎 孤独 青空文庫
」 「時々せきするとね、ここに響いてしようがないの」 言いつつ浪子の目はたちまちすうと薄れ行く障子の日影を打ちながめつ。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
」「時々せきするとね、ここに響いてしようがないの」 言いつつ浪子の目はたちまちすうと薄れ行く障子の日影を打ちながめつ。
徳冨蘆花 小説 不如帰 青空文庫
私は妙に心も急き立って一分一秒も長く、薄れ行く日の光を見たいと思って、その頃は庭のみならず折々は門を出で家の近くをも散歩に出掛けました。
永井荷風 監獄署の裏 青空文庫
作例 · 標準
例句