遣り手
やりて
名詞
標準
文例 · 用例
どうして、お力さんはナカ/\の遣り手だなんて、よく吾家へ来る人がお前さんの噂サ、その度に、私は自分の鼻が高くなりますよ。
— 島崎藤村 『死の床』 青空文庫
その後も無論倶楽部に行く度にはチョイチョイ顔を見合わせるし、個人的に親しく口は利かなかったが、会議の時の議論などは中々しっかりしていて、私の意見にもかなり一致する所が多かったので、これは遣り手だぞと思ったことを記憶している。
— 甲賀三郎 『キビキビした青年紳士』 青空文庫
遣り手だといふ養子の話を始めるときりがないやうに見えた。
— 金田千鶴 『霜』 青空文庫
一体M老人はすべてに遣り手すぎた。
— 宮本百合子 『日は輝けり』 青空文庫
たぶんアメリカ生れの家族であろう、比較的悠然と構えているお爺さんを、いつも急き立てて働いているミセス・ロッスは、ずいぶんの遣り手でありながら割合に上品な、すれない気分の人らしかった。
— 宮本百合子 『一つの出来事』 青空文庫
くわしやを遣り手とも言うてゐるが、後にはくわしやよりも、やりてが行はれた。
— 折口信夫 『河童の話』 青空文庫
彼は婦人の仲間になると隨分遣り手の方であつた。
— スティーヴンスン 『帽子箱の話』 青空文庫
先生と肝胆相照らすんですから、余っ程の遣り手に相違ありません。
— 佐々木邦 『負けない男』 青空文庫