心下
しんか
名詞
標準
文例 · 用例
ポローニヤス一家は、いかなる不幸にも堪え忍んで生きて行くつもりでございますから、その点は御安心下さい。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
道学先生、堪りかねて、手を握り、膝を揺って、「では、御両親はじめ、御縁女にも、御得心下されましたれば、直ぐ結納と申すような御相談はいかがなものでごわりましょうか。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
これこれ、火の用心だけは頼むよ、と云うと、手廻しの可い事は、車屋のかみさんが、あとへもう一度|払を掛けて、縁側を拭き直そう、と云う腹で、番手桶に水を汲んで控えていて、どうぞ御安心下さいましッさ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
しかし、御安心下さい。
— 泉鏡花 『雪靈記事』 青空文庫
偽名ではございませんから、御安心下さいませ。
— 太宰治 『恥』 青空文庫
今後はまた今まで通り一切手紙を差し上げぬつもりで居りますが、僕の生活もとにかく軌道にだけは乗っていますからご安心下さい。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
レストレード君、この銃とそれからこれに添えた弾丸とは、君の最善の注意に委托しますよ」「それはもう御安心下さい。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
今度だつて惡寒から熱、惡寒から熱といふしつきりなしのすきをねらつて――しかし今はもう惡寒はやみましたから御安心下さいまし――すきをねらつてといふよりもすきを掠奪して、よく手紙を書きます。
— 有島武郎 『水野仙子氏の作品について』 青空文庫