瑪
瑪
名詞
標準
文例 · 用例
商業商業は旗のやうなものである貿易の海をこえて遠く外國からくる船舶よあるいは綿や瑪瑙をのせ南洋 亞細亞の島島をめぐりあるく異國のまどろすよ。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
商人よふたたび椰子の葉の茂る港にかへり君のあたらしい綿と瑪瑙を積みかへせ亞細亞のふしぎなる港々にさまよひ來り青空高くひるがへる商業の旗の上にああかのさびしげなる幽靈船のうかぶをみる。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
楽屋の窓から沿岸に打寄せる瑪瑙の切断層のような波に、地中海の死んだ魚の腹が夕暮の太陽に赤く光るのが見えました。
— 吉行エイスケ 『バルザックの寝巻姿』 青空文庫
芝居裏の二枚看板、ちゃちなぽん引にうっかりつれこまれようとして、あわてて羽織|芸妓の裾のもとをかいくぐって、食傷路地に出てくると、鶴源の板前が瑪瑙色に塗った魚類の食楽地獄だ。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
その空溝を隔てた、葎をそのまま斜違いに下る藪垣を、むこう裏から這って、茂って、またたとえば、瑪瑙で刻んだ、ささ蟹のようなスズメの蝋燭が見つかった。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
はた迷える人は、緑の甍、朱の玉垣、金銀の柱、朱欄干、瑪瑙の階、花唐戸。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
ええ、月の真珠、花の真珠、雪の真珠、いずれも一寸の珠三十三|粒、八分の珠百五粒、紅宝玉三十|顆、大さ鶴の卵、粒を揃えて、これは碧瑪瑙の盆に装り、緑宝玉、三百顆、孔雀の尾の渦巻の数に合せ、紫の瑠璃の台、五色に透いて輝きまする鰐の皮三十六枚、沙金の包七十|袋。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫
(公子に)鶴の卵ほどの紅宝玉、孔雀の渦巻の緑宝玉、青瑪瑙の盆、紫の瑠璃の台。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫