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愚物

ぐぶつ
名詞
1
標準
fool
文例 · 用例
『文学なぞは早晩地上から跡を絶つに決つてゐるもので、今猶文学なぞに執心してゐる奴は愚物に限る』なぞ。
中原中也 非文学的文士 青空文庫
若い人に対しては寛大でいてやりたいものです』『いや、あれはまったくの愚物ですよ』と、この部屋にいたもうひとりの紳士が言いました。
BILLEDBOG UDEN BILLEDER 絵のない絵本 青空文庫
翌朝お帰りの事も、ございましたが、私は別に何とも思っていないのに、あなたは、それは精しく前夜の事を私に語って下さって、何先生は、どうだとか、あれは愚物だとか、無口なあなたらしくもなく、ずいぶんつまらぬお喋りをはじめます。
太宰治 きりぎりす 青空文庫
その気の毒な、愚かな作家は、私同様に、サロンに於て気のきいた会話が何一つ出来ず、ただ、ひたすらに、昨今の天候に就いてのみ語っている、という意味なのであろうが、いかさま、頭のわるい愚物の話題は、精一ぱいのところで、そんなものらしい。
太宰治 乞食学生 青空文庫
平凡無癖を以て愚物なりとし、一癖あるにあらざれば談ずるに足らずとする露伴に道也あるは、無理ならぬ事なり。
北村透谷 「伽羅枕」及び「新葉末集」 青空文庫
天下を窺う奸物の部下に就くものは、恩賞に眼がくれた欲張りか情誼にほだされた愚物か、又は奸物を承知でくっ付いた奸物かに限られているようであります。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
だから、足利十三代を通じて、わづかに太平を楽んだ将軍は、三代|義満と八代|義政くらゐであるが、義満は驕奢に耽つて、財政窮乏を切り抜けるため、明と屈辱外交を結んだり、愚物が天下の権を取つたときの見本のやうな事しかしなかつた。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
「僕はかなり描けるんだがね、――少なくとも描けなくちゃならんのだ、――いい先生に教わったんだし、自分じゃあそうひどい愚物でもないつもりなんだから」「しかし、君、それじゃあ君は茶化しているんだよ」と私は言った。
THE GOLD-BUG 黄金虫 青空文庫
作例 · 標準
「あんな甘い言葉に騙されるとは、我ながら救いようのない愚物だ」と彼は自嘲した。
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権力に目がくらみ、民の苦しみを見ようとしない指導者は、歴史に名を残す愚物である。
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彼は部下を愚物扱いするが、実際には彼自身の指示が不明確なことが原因だった。
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