引きちぎれる
ひきちぎれる
動詞
標準
文例 · 用例
胸から腹に続くところは糸のやうに細く、全体に細長い胴体はスマートで一見|華奢のやうに見えるが、その実しんなりと硬く強靱で、あの細腹にしてからが棒切れぐらゐで引きちぎらうとしてもさう簡単に引きちぎれるものではない。
— 島木健作 『ジガ蜂』 青空文庫
」 彼の細い肚は引きちぎれるやうに細くくびれてしまつた。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
あたしは、家庭婦として、あっちこっちに入用になって、引きちぎれるように用をおわされた。
— 長谷川時雨 『渡りきらぬ橋』 青空文庫
このつゆが非常においしいので、それをこぼさないように上手に食べるのに、ちょっと技術が要るだけで、殻自身は容易に指先で引きちぎれるくらいの軟かさである。
— 中谷宇吉郎 『西洋の浜焼』 青空文庫
私は、心が二つにひきちぎれる心持がした。
— 宮本百合子 『南路』 青空文庫
シャツのボタンが、ひきちぎれるように、一つ一つはずれてゆき、いちばん下のボタンがはずれたかと思うと、白いシャツがフワッと宙に浮いて、地面におちました。
— 江戸川乱歩 『透明怪人』 青空文庫