横っちょ
よこっちょ
名詞
標準
sideways
文例 · 用例
ハンチングを横っちょにかむり、何か腹掛けのようなものを胸に当てたアイスクリーム屋のイタリー人が、いつか焼栗売りに変っている。
— 岡本かの子 『巴里の秋』 青空文庫
おまけに水平線の上のむくむくした雲の向うから鉛いろの空のこっちから口のむくれた三|疋の大きな白犬に横っちょにまたがって黄いろの髪をばさばささせ大きな口をあけたり立てたりし歯をがちがち鳴らす恐ろしいばけものがだんだんせり出して昇って来ました。
— 宮沢賢治 『サガレンと八月』 青空文庫
するとその間あのおかしな子は、何かおかしいのかおもしろいのか奥歯で横っちょに舌をかむようにして、じろじろみんなを見ながら先生のうしろに立っていたのです。
— 宮沢賢治 『風の又三郎』 青空文庫
鳥居前のお前さん、乱暴じゃあがあせんか、華族様だってえのにどうです、もっともまああの方にゃあ不思議じゃねえようなものの、空樽の腰掛だね、こちとらだって夏向は恐れまさ、あのそら一膳飯屋から、横っちょに駆出したのが若様なんです。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
適度の無精髭を蓄えて、ゆったりとした厚地の服に、洗濯の行き届いた縞シャツを着て、始終ネクタイをゆるく横っちょに滑らかし加減にして、百姓持ちの様な大きな煙管を銜えることにした。
— ―― Ibi omnis effusus labor ! ―― 『浪漫趣味者として』 青空文庫
はちまきをした顔の横っちょうに、まるい萩の葉が一まい、大きな黒子みたいにへばりついていました。
— 新美南吉 『ごん狐』 青空文庫
肩の横っちょに頭を並べている怪奇小説。
— 夢野久作 『探偵小説の正体』 青空文庫
ネクタイも横っちょに結んで行った。
— 織田作之助 『蚊帳』 青空文庫