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競り上げ

せりあげ
名詞
1
標準
文例 · 用例
食色の慾が足り、少しの閑暇があり、利益や権力の慾火は断えず燃ゆるにしてもそれが世態|漸く安固ならんとする傾を示して来て、そうむやみに修羅心に任せてが寄ってたかって競り上げた。
幸田露伴 骨董 青空文庫
食色の慾が足り、少しの閑暇が有り、利益や権力の慾火は断えず燃ゆるにしても其れが世態漸く安固ならんとする傾を示して来て、然様無暗に修羅心に任せてが寄つてたかつて競り上げた。
幸田露伴 骨董 青空文庫
その女にはね、旦那が二人あって、双方が意地ずくで、身受の金を競り上げにかかったのです。
夏目漱石 硝子戸の中 青空文庫
そうして、尻から胴の方へじりじりと競り上げて行った。
夏目漱石 満韓ところどころ 青空文庫
それを一兩でも高う賣らうと、競り上げるのは、官も慾が深すぎる。
上司小劍 太政官 青空文庫
それでただ競り上げを、永久の競り上げ――他人よりもまさり自分自身よりもまさろうとする――を、なさなければならなかった。
JEAN-CHRISTOPHE ジャン・クリストフ 青空文庫
むしろ適当な程度の宣伝が各方面からせり上げてそのすべての合力によって世の中が都合よく正当な軌道を運転して行くのかもしれない。
寺田寅彦 神田を散歩して 青空文庫
しきりに言い訳をするTを気の毒とは思いながらも、私は愉快な、心からの笑い声が咽喉からせり上げて来るのを防ぎかねた。
寺田寅彦 柿の種 青空文庫