野風呂
のぶろ
名詞
標準
文例 · 用例
……風呂が沸いたといふので一番湯を貰ふ、小川の傍に杭を五六本打込んでその間へ長州釜を狭んである、蓋なんかありやしない、藁筵が被せてある、――まつたく野風呂である、空の下で湯の中にをる感じ、なか/\よかつた、はいらうと思つたつてめつたにはいれない一浴だつた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
風呂を飲んでしまつた、澄太君に申訳がない、どうでもかうでも風呂代だけは捻出して、その野風呂にはいつて貰はなければならない。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
野風呂にはひつてゐると、酔つぱらひの村長さんが大きい声を張りあげて、「かんなめさんや、娘さ芽出度かつたなア、うちも末娘が此間のこと、嫁入つたが、親といふものはたいていな骨折りぢや」 お父つあんは沈黙つて煙管を叩いてゐます。
— 林芙美子 『谷間からの手紙』 青空文庫
夕方、桃の葉を入れた野風呂にはひり、早くから床へもぐりこみました。
— 林芙美子 『谷間からの手紙』 青空文庫
泊月、野風呂と共に出でゝ田圃道を歩く。
— 高浜虚子 『五百句』 青空文庫
清三郎、禅寺洞、より江、久女、しづの女、泊月、王城、野風呂、橙黄子等。
— 高浜虚子 『五百句』 青空文庫
白雲のほとおこり消ゆ花の雨昭和九年四月十三日 大阪に在りしが野風呂の招きにて昨夜遅く嵐山、花の家に著。
— 高浜虚子 『五百句』 青空文庫
いはほ、静子、王城、野風呂、雨城、のぶほ、千代子、比古。
— 高浜虚子 『五百五十句』 青空文庫