弱兵
じゃくへい
名詞
標準
文例 · 用例
自分は、上方勢の中では、鑓取る者とも云われるが、徳川殿の中に加わりては、足手|纏いの弱兵にて一方の役に立ったとも覚えず、自分の勲功を御賞めになるなど、身びいきと云うもので、三河の人の思わむことも恥し」と。
— 菊池寛 『姉川合戦』 青空文庫
時に、日本軍の精鋭は平壌で殆ど尽きて、京城に在るは弱兵恐るるに足りない者許りであるとの諜報も来て居るので、如松は直に若干兵を開城に置き、李寧、祖承訓を先鋒として、自ら二万を率いて出動した。
— 菊池寛 『碧蹄館の戦』 青空文庫
英米ノ國情ニ於テハ必ズシモ強兵ヲ意味セズシテ、日本ノ建國ト信念トニ於テハ傭兵ハ必ズ弱兵ナルハ論ナシ。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
」「されば、ご高説を承わりたいもので」「弱兵貧国の高説をな」右京次郎は一笑したが、「まずまず止めと致しましょう」「さては拙者にご不満かな?
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
――とすれば、つまるところ、われらが弱兵だということになる」「或いは、天下は大坂にまかせても、駿遠三信の四ヵ国にわたって、無事を保てばよいとして、はや小成に安んずるお心やもしれぬ。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
城際から町屋へ混み入った大久保忠世の兵、鳥居彦右衛門の兵、井伊直政の隊など――どれひとり弱兵というのではないが、時と所と統率を得ないではその力も奮うすべもない。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
が、――二度目となると、もう追いくる敵もあるまいと、強兵は前に立ち、弱兵は後となって、自然気もゆるみますから、その虚を追えば、必ず勝つなと信じたわけであります」北客一 ようやく許都に帰りついた曹操は帰還の軍隊を解くにあたって、傍らの諸将にいった。
— 草莽の巻 『三国志』 青空文庫
都の弱兵などに負けてたまるか」 と、威を張り、陣を備えて、賊党とはいえ、なかなか侮りがたい勢いだった。
— 草莽の巻 『三国志』 青空文庫