遣り掛け
やりかけ
名詞
標準
unfinished
文例 · 用例
其を何故途中で廃止したかといふに、当時私は専ら写生文に努力して、どうか此の遣り掛けの仕事を、完成と迄は行かずとも、或点迄推し進めて見度いと志して其方に没頭した為めに、自然俳句には遠ざからねばならぬ羽目になつたのであつた。
— 高浜虚子 『進むべき俳句の道』 青空文庫
大胆に遣り掛けた事を、これから遣るのですね。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫
就任当時は従来やりかけていた「水のジェットに対する電気の作用」などをやっていたが、そのうちに彼の頭の中では大規模の仕事の計画が熟しつつあった。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
「うらが始めからやらん云うのに、お前が何んにも考えなしにやりかけるせに、こんなことになるんじゃ。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
そしてやりかけた仕事にとりかかるとまた電話がかかった。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
乗って行くうちに、その朝やりかけていた仕事のつづきを考えはじめて、頭の中はやがてそれでいっぱいになった。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
気がついてやりかけの事に手は帰っても、一度ぼんやりしたところを覗いて来た自分の気持は、もうそれに対して妙に空ぞらしくなってしまっているのだった。
— 梶井基次郎 『泥濘』 青空文庫
然しまあやりかけた事ですからこれからも一度あのパンフレットを銘々一人ずつご説明して苦しいご返答を伺おうと思います。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫