麻痺も
まひも
名詞
標準
文例 · 用例
わが石田家には、鳥目も小児麻痺もいないから、昼光ランプも、時計仕掛けの開閉装置も、たいした実益はなさそうだが、渋谷のバラックでは、鮫を焼くたびに、一人がそばにいて、おしっこに似たアンモニア臭を渋団扇で追いちらす役をし、気のひける思いばかりしていたので、排気用の電気扇だけは、非常に印象が強かった。
— 久生十蘭 『我が家の楽園』 青空文庫
洞窟の中には、たくさん枝道があって、迷路のようになっていると聞いていたので、道をまよわないために、リュックの中に用意してきた、長い麻ひもを、洞窟の入り口の岩かどに、しばりつけ、そのひもを持って、だんだん、のばしながら、すすんでいくことにしました。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
登山になれた青年のひとりが、さきにたち、麻ひものたばをのばしながらすすむと、そのあとから、黒井博士、小林少年、松野さん、八木さん、いまひとりの青年というじゅんで、洞窟の中へ、はいりました。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
二百メートルも用意した、大きな麻ひものたばが、もう四分の一も、のびていました。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
二百メートルの麻ひもが、すっかりなくなっても、まだ、宝のかくし場所に、たっしなかったら、どうするのでしょう。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
動くかべ・走る小人 麻ひもが百メートルものびたところで、道は、またひろい場所に出ました。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
その暗やみを、麻ひもにすがって、トボトボと歩いていますと、人間の世界から、何千キロもはなれた、遠い遠い地獄の底にいるようで、ふたたび、生きて人間界に、かえることができるのかと、うたがわれたほどです。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫
それから、枝道を、いくつか通りすぎて、麻ひもが百二十メートルものびたころ、またしても、とつぜん、「ワーッ。
— 江戸川乱歩 『怪奇四十面相』 青空文庫