借字
しゃくじ異読 かりじ
名詞多音語
標準
kanji used for sound equivalence
文例 · 用例
さて秀郷を俵藤太という事、この人初め下野の田原てふ地に住み(あるいはいう大和の田原で生まる、またいう近江の田原を領せり)、藤原氏の太郎だった故、田原藤太といいしを、借字して俵と書くようになって、俵の字を解かんとて竜宮入りの譚を誰かが作り出したであろうと、馬琴が説いたは、まずは正鵠を得たものだろう。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
┌ます+ら+雄 勝 ます 渾沌┤天益人 増 └まそ+け・し(まさ+き・く) 正益荒雄と記紀万葉にかいたのは借字で字によつて、たけ/″\しい意があるとするから小田のますら雄の説明が出来ぬので、ます+ら+雄であつて達者な男といふ意にとれば不思議はない。
— 折口信夫 『用言の発展』 青空文庫
)「間」は借字にて、(物の間を波志と云ふこと例多し)土師人のよしなり。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
2 エタまたはエッタはエトリの転訛なりとの説「穢多」の文字はもとより単に発音をあらわす為の借字で、「※嚢抄」の著者や、後の「和漢三才図会」の著者等の考えた様に、その文字に穢れ多き故という様な意義があるものではない。
— 喜田貞吉 『「エタ」名義考』 青空文庫
三狐は借字にして、其訓は盖し御食津なり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
「夜」の文字は借字なりとするも、本字なりとするも、其儘に解釈するときは夜なり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
『言海』に従えば「穴打の転」ということだから、一にしろ、市にしろ、皆借字なのであろう。
— 柴田宵曲 『古句を観る』 青空文庫
作例 · 標準
万葉集には、意味を伝えるための借字が多く見られる。
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古代の日本の文章を読むには、借字の知識が不可欠だ。
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この歌の「月」は、実は別の意味を持つ借字として使われているらしい。
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ウィキペディア曖昧さ回避
借字(しゃくじ) 言語音(音韻)を漢字の意義に関係なく漢字で書き表わす語句の表記方法。狭義の当て字に当たる。借り字とも。借音(漢字の音読みを同じ音韻をもつ別の語に使うこと)と借訓(しゃっくん、漢字の訓読みを同じ音韻をもつ別の語に使うこと)に分けられる。 (上記の方法によって成り立つ)万葉仮名の異称。
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