穿り出し
ほじりだし
名詞
標準
文例 · 用例
と、その小者は自分の煙草の火をほじり出して、主人の煙管へ移した。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 後篇』 青空文庫
人は能く根本の議論で勝てないと思うと、枝葉末節の方をほじり出して、対手を陥れようとする。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
彼は、穴だらけの水に濡れた木の一片から、大きな虫をほじり出して食っていたのである。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
焼き魚は骨までしゃぶったし、歯にはさまった小骨は、口へ指を突っ込んでほじり出し、ちゃぶ台の上へこすりつけ、その指を平気でぺろっと舐めた。
— 山本周五郎 『季節のない街』 青空文庫
夏に家の近くの海で泳ぐ時、もぐっては石崖に付着しているこの貝を取るのが面白く、十数個もたまると持って帰って茹でてもらい、木綿針の先で、ぐるっと廻して、ほじり出しては食べる。
— 青木正児 『九年母』 青空文庫
まちがえていっしょに口に入れた銀紙をほじり出して、私はポーの故智に倣い、どこかの大学の屍体置場にほうりこむか、災害地に捨ててくるのも一案だ、と思った。
— 山川方夫 『ロンリー・マン』 青空文庫