兄者人
あにじゃひと
名詞
標準
older brother
文例 · 用例
三郎はそれを聞いてしばらく考えごとをしてから、なんだか兄者人のような気がすると前置きをして、それから自身の半生を嘘にならないように嘘にならないように気にしいしい一節ずつ口切って語りだしたのである。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
誰のお庇だ、これも兄者人の御守護のせい何ぞ恩返しを、と神様あつかい、伏拝みましてね、」 と婆さんは掌を合せて見せ、「一年、やっぱりその五月雨の晩に破風から鼻を出した処で、(何ぞお望のものを)と申上げますと、(ただ据えておけば可い、女房を一人、)とそういったそうでございます。
— 泉鏡花 『政談十二社』 青空文庫
飲みぬけの父と銅鑼打つ兄者人の中に泣くなる我が思ふ人 サアカスの娘の歌である。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
結婚証書を三通|新婦の兄者人に書いてもらって、新郎新婦をはじめ其|尊長達、媒妁夫妻も署名した。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
お馨さんの兄者人からである。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
京子は十二年前に勘当された加十に兄者人としてのナジミがないから、他人に財産をとられるような怒りや呪いがあったかも知れません。
— その二十 トンビ男 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
「俺はもう心を決めているのだが、兄者人が右顧左眄、家のことを思ったり、大逆になるのを恐れたりして……」「お父上のお心を推し計るとのう」 と、やはり左源太は二の足ふむように、「妹の心根を思いやってものう」「では、最初から云い出さねばよいのじゃ」 と、弟の右源次は歯痒そうに云った。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
「来る道々宮家に対し、討とうか討つまいか考えものじゃの、宮家方に附いては家が持たぬのと、云い出したのは兄者人じゃ」「それもさ家のことを思えばこそじゃ」「それそれ」 と、大弥太はけしかけるように云った。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日兄者人について考えている。
兄者人という言葉は日本語で重要だ。
彼は兄者人の意味を理解している。
この文には兄者人が含まれている。