寝泊
ねはく
名詞
標準
文例 · 用例
寝泊りした小舎の頭の、白花の咲く、ノリウツギの間からも起る。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
そこで、宗吉が当時寝泊りをしていたのは、同じ明神坂の片側長屋の一軒で、ここには食うや食わずの医学生あがりの、松田と云うのが夫婦で居た。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
私はずつとそこへ寝泊りして、受験勉強をつづけた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
君は、いでゆに寝泊りしているんだろう?
— 太宰治 『断崖の錯覚』 青空文庫
僕はね、奥さん、あの雑貨店の奥の三畳間を借りる前にはね、大学の病院の廊下に寝泊りしていたものですよ。
— 太宰治 『饗応夫人』 青空文庫
だからこの夏期は夜番と云いつくろって父娘二人水泳場へ寝泊りである。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
この市隠荘はお絹等姉妹の父で漢学者の荒木蛍雪が、中橋の表通りに画帖や拓本を売る蛍雪館の店を開いていた時分に、店の家が狭いところから、斜向うのこの露路内に売家が出たのを幸、買取って手入れをし寝泊りしたものである。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
寝泊りする自分の室は画室のようにしていた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫