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異境

いきょう
名詞
1
標準
文例 · 用例
東京下町の蔵住いの中に、こんな異境の感じのする世界があろうとは思いかけなかった。
岡本かの子 河明り 青空文庫
その仕草が、日本女性のこういう場合にとる普通の型のように見え乍ら私はやはりこの遠方の異境にまで男を尋ねて来た娘が何かと感傷的になっている証拠にも見た。
岡本かの子 河明り 青空文庫
そこに先生は異境の赤城を見出したのでした。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
私は最早や異境滞遊三年に近く、所謂偉大なもの、壮麗なもの――つまり異常なものの見物には刺激されなくなっていた。
岡本かの子 褐色の求道 青空文庫
心境小説的私小説の過不足なき描写をノスタルジアとしなければならぬくらい、われわれは日本の伝統小説を遠くはなれて近代小説の異境に、さまよいすぎたとでもいうのか。
織田作之助 可能性の文学 青空文庫
その姉のさびしい生涯を想えば、もはや月並みな若い娘らしい幸福に甘んずることは許されず、姉の一生を吹き渡った孤独な冬の風に自分もまた吹雪と共に吹かれて行こうという道子にとっては、自分の若さや青春を捨てて異境に働き、異境に死ぬよりほかに、姉に報いる道はないと思われた。
織田作之助 旅への誘い 青空文庫
無境漂蕩定まり無きを云ふ歟、或は曰く、京に在つて夢みる時は却て大阪を夢むといふの意にして、夢魂多くは異境に飛び旧時に還るを云へるなりと。
幸田露伴 東西伊呂波短歌評釈 青空文庫
「俊蔭は暴風と波に弄ばれて異境を漂泊しても芸術を求める心が強くて、しまいには外国にも日本にもない音楽者になったという筋が竹取物語よりずっとすぐれております。
絵合 源氏物語 青空文庫
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『異境』 は、1993年刊行のデイヴィッド・マルーフの長編小説。同年の英連邦作家賞、国際IMPACダブリン文学賞、フェミナ賞、NSW州首相文学賞を受賞。マイルズ・フランクリン賞とブッカー賞の最終候補に残った。

出典: 異境 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0