頃者
けいしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
頃者、激する所ありて、生来甚だ好まざる駁撃の文を草す。
— 北村透谷 『山庵雑記』 青空文庫
然るに頃者米国の宣教師某を訪ひたる時、其卓上に日常の誡めを記せるを見る。
— 北村透谷 『漫言一則』 青空文庫
頃者、我劇(別して菊五郎一派)が新らしき趣向を凝らして客を引かんことに切なるは、元より其の当なり。
— 北村透谷 『劇詩の前途如何』 青空文庫
「頃者一男を擧ぐ天南と名づく」なぞと書いた隆法の葉書が、方々へ飛んだ。
— 上司小劍 『ごりがん』 青空文庫
ただ恨むらくは頃者内幟の流行打ち続いて見渡す空に矢車の響き賑わず、江戸ッ児の向上心を吾から引っ込み思案にしてしまう人の多いことで、吾儕は寧ろ柏餅も鱈腹喰うべし、※もウンと頬張った上で、菖蒲酒の酔いもまわらば、菖蒲太刀とりどりに那辺までも江戸ッ児の元気を失わぬ覚悟が肝要だと思う。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
頃者激する所ありて生来|甚だ好まざる駁撃の文を草す。
— 山路愛山 『明治文学史』 青空文庫
時に、日神聞きて曰はく「頃者、人雖多請未有若此言之麗義者也。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
わが宿の毛桃の下に月夜さし 下心吉(苦)莵楯頃者(同巻十)三日月のさやかに見えず雲隠り 見まくぞ欲しき。
— 折口信夫 『副詞表情の発生』 青空文庫