黙会
もっかい
名詞
標準
文例 · 用例
双互にただ黙会したのに過ぎないから、乞う、両位の令妹のために、その淑徳を疑うことなかれ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
周囲の人は、皆この重要な刹那を黙会して、殆ど息もしないでゐる。
— DAS FAMILIENFEST 『祭日』 青空文庫
予はフイイレンチエに来て初てミケランゼロとドナテロの彫像を観、さうして彼等の精神を真に黙会した現代の天才は唯だ一人のロダン翁であることを感じた。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
同じ時に売られる五色餅を見ても、黙会せられる処がある。
— 折口信夫 『髯籠の話』 青空文庫
一寸考へて見ると、不思議な様であるが、此話を最初から、注意深く読んで下さつた諸君は、ある黙会を得られた事と思ふ。
— 折口信夫 『盆踊りと祭屋台と』 青空文庫
「おもしろき」一語に、黙会を予期してゐるのである。
— その外輪に沿うて 『古代民謡の研究』 青空文庫
叙景に徹せず抒情に戻る表現上の不確実性を、ある点まで截り放つたのは、漢詩からの黙会である。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
まるで、他人とも思はれぬ黙会する心があつて、私を寂しがらした。
— 追ひ書き 『鵠が音』 青空文庫