抜苦
ばっく
名詞
標準
文例 · 用例
我邦でも弘法大師は今に存在して、遍路の行者とまでも云えない世の常の大師まいりをする位の者の間にも時によりて現われて、抜苦与楽転迷開悟の教を垂れて下さるという俗間信仰がある。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
衆生に苦あり、あたかも仏の抜苦の悲に宜しく、衆生に楽なし、あたかも仏の与楽の慈に宜しく、仏の慈悲はよく衆生に相応しているのである。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫
我が抜苦与楽の説法を疑ふ事なく一図に有がたがツて盲信すれば此世からの極楽往生決して難きにあらず。
— 三文字屋金平 『為文学者経』 青空文庫
一切の衆生の苦しみを救いたいという抜苦のこころ、一切の衆生にほんとうの楽しみを与えたい、という与楽の気持、そうした慈悲の心の上に、仏や菩薩の絶えざる悩みはあるのです。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫