彩絵
さいえ
名詞
標準
文例 · 用例
近頃絵が面白くなった末から二番目の八重子は水彩絵具と筆とを買って規定の金額は一度に使ってしまった。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
彩色と云っても絵具は雌黄に藍墨に代赭くらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買って来てくれた時は、嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て、目が覚めるや否や大急ぎで蓋をあけて、しばしば絵具を検査した。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
いつだったか、先生がどこかから少しばかりの原稿料をもらった時に、さっそくそれで水彩絵の具一組とスケッチ帳と象牙のブックナイフを買って来たのを見せられてたいそううれしそうに見えた。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
こゝで通俗的な例をあげると、小学生の八色とか十二色とかの水彩絵具の中には『黒』はあるが『墨』とはなつてゐない。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
何を買って来たのかと思うと水彩絵具と毛筆とワットマンという紙で今日から謡や俳句をやめて絵をかく決心と見えた。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
紫の風呂敷包みの中には、絵本や、水彩絵具や、運針|縫いがはいっていた。
— 林芙美子 『風琴と魚の町』 青空文庫
(金銀泥箔の使用は、Aの場合と同様です)最も注意すべき事は、水分で練った絵具、例えば水彩絵具や津端絵具の類は、油に溶解しませんから、絶対に使えません、砂及び粉末に限ります。
— 小出楢重 『楢重雑筆』 青空文庫
最初の室は一番上等の室で、そこにはリューシーの小鳥と、草花と、書物と、机と、裁縫台と、水彩絵具の箱とがあった。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫