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北地

ほくち
名詞
1
標準
文例 · 用例
我々は「シ」の音と「ス」の音とは立派に別々の音として発音し聴き分けておりますが、東北地方に往くと「シ」と「ス」が同じ音になってしまう。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
そうして現に日本の方言にも東北地方や沖縄の方でも出雲地方でもハ行音を「ファフィフェ」など言うのは、昔の音が田舍に遺っているのです。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
あるいは、〔ki:〕は東北地方にあるようなイとウの間の音)という発音ではないかと言っております。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
米の値が上がって、東北地方では、稲苗を植付けるか植付けないかに、「この年は蕨根や葛の根を早くから掘っておくがよかろう」といった風な布令が出たなどと、噂された。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
私は何も魯迅の悪口を書こうと思っているのじゃないし、いまも言ったように、東洋民族の総親和のために、これを新年の読物にしようと思っているのですからね、殊にこれはわが東北地方と関係のあることでもありますから、謂わばまあ地方文化への一つの刺戟になるのです。
太宰治 惜別 青空文庫
このごろは、この東北地方にもしばしば空襲警報が鳴って、おどろかされているが、しかし、毎日よく晴れた上天気で、この私の南向きの書斎は火鉢が無くても春の如くあたたかく、私の仕事も、敵の空襲に妨げられ萎縮するなどの事なく順調に進んで行きそうな、楽しい予感もする。
太宰治 惜別 青空文庫
まちの中心は流石に繁華で、東京の神楽坂くらいの趣きはあったが、しかし、まち全体としては、どこか、軽い感じで、日本の東北地方の重鎮としてのどっしりした実力は稀薄のように思われた。
太宰治 惜別 青空文庫
かえってもっと北方の盛岡、秋田などというあたりに、この東北地方の豊潤な実勢力が鬱積されているのだが、仙台は所謂文明開化の表面の威力でそれをおさえつけ、びくびくしながら君臨しているというような感じがした。
太宰治 惜別 青空文庫