鯛焼き
たいやき
名詞
標準
文例 · 用例
あんこの鯛焼き飛んで来い。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
藁店の床屋さんから雨戸を借りて、鯛焼き屋の横に店をひろげる。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
帰えり鯛焼きを拾銭買う。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
と見れば、豆板屋、金米糖、ぶっ切り飴もガラスの蓋の下にはいっており、その隣は鯛焼屋、尻尾まで餡がはいっている焼きたてで、新聞紙に包んでも持てぬくらい熱い。
— 織田作之助 『アド・バルーン』 青空文庫
鯛焼饅頭屋は二十年、鯛焼を焼いている。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
鯛焼が自分か、自分が鯛焼か、天婦羅が自分か自分が天婦羅か、火種や油の加減をみるのに魂が乗り移ってしまう程の根気のよさよりも、左様に一生うだつの上りそうにもない彼等の不甲斐無さが先ず眼につくのだった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
蒟蒻、蒲鉾、八ツ頭、おでん屋の鍋の中、混雑と込合って、食物店は、お馴染のぶっ切飴、今川焼、江戸前取り立ての魚焼、と名告を上げると、目の下八寸の鯛焼と銘を打つ。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
毎晩そんな時間になると、大抵蜜豆とか、芋の壺焼とか、鯛焼、葛餅のやうなものを買つて来て食べる癖がついてゐたが、その晩もいくらかメンタルテストの意味で、咲子におでんを買はせにやつた。
— 徳田秋声 『チビの魂』 青空文庫