風の向き
かぜのむき
名詞
標準
direction of the wind
文例 · 用例
風の向き好くなりぬ、帆を揚げんとて、舟子帆をあぐ。
— 幸田露伴 『鼠頭魚釣り』 青空文庫
君の兄上は、凍って自由にならない手のひらを腰のあたりの荒布にこすりつけて熱を呼び起こしながら、帆綱を握って、風の向きと早さに応じて帆を立て直している。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
が、風の向きで、その方へなびくこともあつた。
— 小林多喜二 『防雪林』 青空文庫
何でも先生は、業々しい出発の騒ぎなどゝいふありふれた習慣は、きついお嫌ひの由で、何でもその日の風の向き次第、御気分の帆のあがり次第、時刻も関はず出発してしまふといふのが常々からのお心掛けのさうだが、さすが詩人だ、偉い変り振りだ――と皆なもうそれを聞いて感嘆の舌を巻いてゐるんですよ。
— 牧野信一 『ダニューヴの花嫁』 青空文庫
戦には風の向きでよほど得失があったが、巧な者は手繰ることが早いから風の向きのみで勝敗が決するという事もなかった。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
水の音でも奴等に感づかれちゃいけねえ、ここで少し待とう、風の向きが変らねえと、奴等に感づかれるからな」 さすがにモレロだ。
— 海野十三 『恐竜島』 青空文庫
これは稍々艮方へ寄っておりますので、折からの東風に黒々とした火煙は西へ西へと流れるばかり、幸い桃花坊のあたりは火の粉もかぶらずにおりますが、もし風の向きでも変ったなら、炎の中をどうして御一統をお落し申そうかと、只もう胸を衝かれるばかりでございます。
— 神西清 『雪の宿り』 青空文庫
これは稍※艮方へ寄つてをりますので、折からの東風に黒々とした火煙は西へ西へと流れるばかり、幸ひ桃花坊のあたりは火の粉もかぶらずにをりますが、もし風の向きでも変つたなら、炎の中をどうして御一統をお落し申さうかと、只もう胸を衝かれるばかりでございます。
— 神西清 『雪の宿り』 青空文庫
作例 · 標準
風の向きが変わったから、焚き火の煙が全部こっちのテントに向かってくるよ。
Illusions AI · gemini-3.1-pro-preview
ヨットをうまく操るには、常に風の向きと強さを肌で感じ取らなければならない。
Illusions AI · gemini-3.1-pro-preview
風の向きが変わって、遠くの方から夕飯のカレーの匂いが漂ってきた。
Illusions AI · gemini-3.1-pro-preview