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薬庫

くすりこ
名詞
1
標準
文例 · 用例
英国の専制のなかに宙を乗った彼等がセント・ジョウジ・プレスから汕頭人の車夫に曳かれて、銅羅湾の火薬庫の挙壁を眺めながら石塘嘴の万国館に入るのであった。
吉行エイスケ 地図に出てくる男女 青空文庫
赤色のテロリズムが東西の紡績工場を襲ったのが午後七時、黄埔軍官学校の軍艦飛鷹から飛行機が一台、上海の空に火薬庫を装置した。
吉行エイスケ 地図に出てくる男女 青空文庫
米良は緑の窓硝子を透いて地平線の彼方、数理的な朝の太陽に銅鑼湾の火薬庫の壁が傾いて見えるなかを、露国飛行家の操縦するらしい単葉機が空中に水のような光を発して広東の方角に引返して行くのを見た。
吉行エイスケ 地図に出てくる男女 青空文庫
あの、火薬庫を前途にして目黒へ通う赤い道は、かかる秋の日も見るからに暑くるしく、並木の松が欲しそうであるから。
泉鏡花 白金之絵図 青空文庫
この荒地の、まばら垣と向合ったのが、火薬庫の長々とした塀になる。
泉鏡花 白金之絵図 青空文庫
いや、火薬庫の暗い森を背中から離すと、邸構えの寂しい町も、桜の落葉に日が燃えて、梅の枝にほんのりと薄綿の霧が薫る……百日紅の枯れながら、二つ三つ咲残ったのも、何となく思出の暑さを見せて、世はまださして秋の末でもなさそうに心強い。
泉鏡花 白金之絵図 青空文庫
それ、うそうそとまた参った……一度|屈腰になって、静と火薬庫の方へ通抜けて、隣邸の冠木門を覗く梅ヶ枝の影に縋って留ると、件の出窓に、鼻の下を伸して立ったが、眉をくしゃくしゃと目を瞑って、首を振って、とぼとぼと引返して、さあらぬ垣越。
泉鏡花 白金之絵図 青空文庫
ウルターの目ざすバグダッドの、トルコ軍の火薬庫の位置が、はつきりと、かき入れてありました。
鈴木三重吉 勇士ウ※ルター(実話) 青空文庫