都々
とと
名詞
標準
文例 · 用例
俳句のリズムと都々逸のリズムとが、「いき」の表現に対していかなる関係を有するかは問題として考察することができる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
いろんな流行歌も知っているらしいが、それよりも都々逸というものが一ばんお得意のようである。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
なおその上、文句入りの都々逸というのがあって、これがまた、ひどいんだ。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
思うに、かれ自身も都々逸の文句入りというところなど、放送したくてたまらないのだろう。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
かっぽれには、僕以上に固パンの英語が癇にさわるらしく、小さい声でれいの御自慢の都々逸、『末は博士か大臣か、よしな書生にゃ金が無い』とかいうのを歌ったりして、とにかく、さかんに固パンを牽制しようとあせっている様子であった。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
俳句の相談役など、じっさい、文句入りの都々逸以上に困ると思った。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
部屋へ帰ったら、まだ講話は始まらず、かっぽれが、ベッドにひっくりかえって、れいの都々逸なるものを歌っていた。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
みちの芝が人に踏まれても朝露によみがえるとかいう意味の、前にも幾度か聞かされた都々逸であるが、その時だけは、いつものような閉口迷惑を感ぜず、素直に耳傾けて拝聴したのだから奇妙なものだ。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫