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無縫

むほう
名詞
1
標準
文例 · 用例
」すでにここに到っては、天衣無縫とでもいうより他は無い。
太宰治 パンドラの匣 青空文庫
いかに天衣なりといえども、無縫ならば汚くて見られぬ。
――当りまえのことを当りまえに語る。 もの思う葦 青空文庫
将軍家の天衣無縫に近い御人柄に対しては、あれほどの相州さまも何とも申し上げる余地がなかつたのではなからうかと私には思はれるのでございます。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
お傍で渋いお顔をなさつてゐる相州さまに対してお気がねなさるやうな事もなく、まことに天衣無縫、その御度量のほどは私どもにはただ不思議と申すより他はございませんでした。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
實際、運のつかない時と來たらこれほど憂欝な遊びはないし、逆に運の波に乘つて天衣無縫に牌の扱へる時ほど麻雀に快い陶醉を感じる時はない。
南部修太郎 麻雀を語る 青空文庫
血に飢ゑたる暴徒たちも、この天衣無縫の不思議な気品に打たれて、思はず王と共に、フランス万歳を絶叫し、王の身体には一指も触れずにおとなしく王の居室から退去したのである。
太宰治 津軽 青空文庫
天衣無縫と言おうか、鳥道|蹤なしと言おうか、まるで引っかかりがありません。
岡本かの子 仏教人生読本 青空文庫
褪せる事なき無飾の花冠を頭に戴き、破れる事なき無縫の晴着を身につけて、私はいつまでもあなたさまの花嫁で居られるので御座います。
岡本かの子 阿難と呪術師の娘 青空文庫